【大阪医療センター附属看護学校】小論文 過去問解答例

目次


小論文過去問

「心身ともに健康でいるためには何が必要か。私生活でしていることを含めて書け。」800字

 

解答例

 

解説

 

ワンポイントアドバイス

「誘導文句」

小論文過去問

「心身ともに健康でいるためには何が必要か。私生活でしていることを含めて書け。」800字

解答例

 私にとって健康であるということは毎日の食事をおいしくいただき、人に対して優しくできる余裕があることである。肉体的、精神的に安定していなければどちらも難しいことであるからだ。

 

 以下このように考えた理由を述べる。毎日の食事をおいしくいただくには、食事・睡眠・運動のバランスが整っていることが必要であり、人に対して優しく接するには自分自身の気持ちが安定していなければならない。実際に私は、毎日少なくとも7時間寝られるように1日の予定を立て、自炊を心掛け16時間の空腹時間を作るようにしている。1日の始まりと終わりにはストレッチや筋トレをするように心掛けている。また私はサルサダンスが趣味なので、どれだけ忙しくてもダンスをするようにしている。サルサダンスはペアで踊るダンスなので相手を信頼して息を合わせて踊ることで満たされた気持ちになる。つまりダンスは肉体的な健康面でも有効であるがストレスマネジメントとしても優れている。ダンスもコミュニケーションの1つであるが、日々友人や家族とコミュニケーションを取ることで精神が安定し、結果として自分自身の心の健康に繋がる。そのために私は日常生活で心が動いたことは友人や家族に伝え、私自身も相手の話をきちんと聞くようにしてコミュニケーションを取ることを心掛けている。安定した人間関係があればこそ自分も人に優しくできるのである。

 

 以上のことから健康であるということは、日々の食事が楽しめる生活習慣があり、人に優しくできるほど自分の精神が安定している状態だと考える。看護師は体力的にも精神的にも大変な仕事だと思うが、食事や睡眠時間に気を配り、辛いことがあれば人に話したり体を動かしたりすることで自分自身を安定させ、思いやりの気持ちや充実感をもって働けるのでないかと考える。

※小論文の解答例はあくまで看護専門学校入試向けに作成した例であり、書き手の人柄が伝わるようなやや易しめの文章を使っています。

 

解説

小論文は3段落構成を守れ!

 

基本の構成は、

 

1段落…問いに対する答え「主張・意見」を書け

この問題の場合、「健康」に対する自分の答え、健康状態でいるために必要と考えることをもってきている。「毎日の食事をおいしくいただくこと」と「人に対して優しくできる余裕があること」だ。

 

2段落…1段落の答えに対する「理由」「例」「解決策」「そこから学んだこと」を書け

この問題の場合、第1段落に書いていることが問題点などではないため、2段落目に書くこととしては「解決策」ではしっくりこないよね。

なので「理由」であったり「例」をもってきている。

「毎日の食事をおいしくいただく」「人に対して優しくできる」ために実際行っていることなどを書いているという構成だ。

 

 

3段落…まとめを書け。出だしは「以上より」などがしっくりくる場合が多い

3段落目は難しくないはずだ。解答例を参考にしてみると良い。

 

 

この文章は主に小論文の構成に従いながらも医療従事者を目指す者として自分自身の人間性を知ってもらうために自身の趣味であったり、普段取り組んでいることなどを全面に出して書いている。

 

 

 

※健康に関しての小論文は、「身体面の健康」と「精神面の健康」に触れて書け。

例えば、出題テーマが「健康と食事」だったとする。

看護学校の小論文でよく出題されるテーマだ。

 

この場合、食事が健康に及ぼす影響に関してのみ書く人が多い。

例えば、

1段落:生活習慣病に注意すべきだ(主張)

2段落:私の母は普段から塩分の多い食事をしており、なんたらかんたら…(例・理由)

3段落:以上から普段の食事に注意することが健康を保つ上で大切だ。(まとめ)

 

これは誰でも思い浮かぶような当たり前のことなので内容が薄いよね。

「お金」というテーマがあったとして、お金は大切(主張)→色んなことができるし買えるから、例えば〇〇が買える(理由と例)→以上よりお金は大切(まとめ)

 

↑こんな感じの文章と同じになる。誰でも思い浮かぶ内容の薄い文章とはこういうことだ。

 

ではどうすれば良くなるのか?

 

食事のとり方が精神面の健康に及ぼす影響も含めればぐっと内容に深みが出てくるだろう。

 

ひと昔前にニュースやメディアで取り上げられていた「ぼっち飯」「便所飯」という言葉を知っているかい?

 

学校で友達がおらず、一人で弁当を食べたり、一人で食べる気まずさからトイレで食べたりする状態のことだ。

 

これが良いか悪いかは別として、精神面の健康に良い影響を与えないのは何となく分かるはずだ。

 

他にも、配偶者を亡くした高齢者の孤食や、嚥下障害(舌の力が弱まり食べ物を飲み込めない)の方へのとろみのついたおいしくなく幸福感を感じれない病院食などが考えられるよね。

 

このようなことを含めて書けば内容に深みが出てくる。

 

後は内容を小論文形式になるように構成を練るだけだが、その部分が怪しい人は早めにスタディスタジオに問合せてくれ!

(小論文は修得するまでに少し時間がかかるので試験の直前ではなかなか厳しいぞ)

 

類似のテーマ

清恵会医療専門学院「健康について」800字

大阪府病院協会看護専門学校「あなたの健康観」800字

行岡医学技術専門学校「健康について」800字

京都府医師会看護専門学校「健康と食事」

など

ワンポイントアドバイス

「誘導文句」

俺ら予備校講師はみんなの書いた小論文1つを何度も繰り返して読む。

 

どの部分の構成がおかしいか、伝わりにくくなっている原因はどこか。どのように修正すれば良くなるのかを把握するためだ。

 

 

 

さて、試験で受験生のみんなが書いた小論文は当然看護学校の先生が見て評価をつけることになる。

 

その際に、先生は1つの小論文を何度も繰り返して読むだろうか。

 

答えはノーだ。

 

添削じゃないので繰り返して読む必要性がないからだ。

 

一度サーッと目を通して何が書いてあるのか分かりにくかったらそれで終わりだ。

 

 

 今回紹介するのは先生が読みやすくする工夫、誘導文句」に関してだ。

 

誘導文句は主に段落のはじめに入れて、今からこのようなことを伝えますよという言葉だ。

 

それを書くことによって読み手は、ふむふむ次はこれについて書いてあるのかと読みやすく、文章の内容全体が伝わりやすくなる。

 

はじめに「そのように考えた理由を以下2点例を挙げて述べる」と書いてあったら、読み手はこの後には理由が2つくるのか、1つ目は、、、2つ目は、、、と読みやすくなるよね!

 

 

主な誘導文句としては

 

1段落…「私は〇〇に関して賛成だ」「〇〇に関して大切なことは〇〇である」「〇〇の問題点は〇〇だ」など

 

2段落…「そのように考えた理由を以下2点例を挙げて述べる」「以下このことに対する解決策を2点述べる」など

 

3段落…「以上から」など

 

ちなみにこれは人前でのスピーチなどでも同じだぞ。

 

是非今日から使って小論文を書くようにしてみてくれ!

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